今まで食わず嫌いをしてしまっていたAnsibleに、今更ながら1入門しました。
使う前に抱いていた印象と実際に使ってみた感想を並べてみて、最後に書いてみたPlaybookを載せます。
使う前はあまりいいイメージではなかったのですが、使ってみるとなかなか便利では……という使用感でした。
使う前に抱いていた印象
箇条書きで。
- 小規模利用にはオーバースペックなのでは?
- リモートに処理を流し込むだけなら、シェルスクリプトを標準入力経由でsshに流せばいいだけでは……
- Playbookがシェルスクリプトを難しくしただけのラッパーに見えた
- 「実際のコマンドは~だから、Playbookにはこう書いて~」みたいなことを考えるくらいなら直接シェルスクリプトを書いた方がシンプルでわかりやすいのでは。
実際に使ってみた感想
今回は「新規作成したVPSに初期セットアップをする」という用途でPlaybookを作成し、実行しました。
基本的に、シェルスクリプトで同じことをする場合との比較だと思ってください。
使用感を箇条書きで。
- 小規模向きかと言うと微妙だけど普通に使える
- 対象のホスト名を書いたファイルを用意しなくてはいけないのは若干面倒
- localhost向けに実行することもできる
- 再実行しやすい
- 同じ設定を上書きしない作りになっていたり、回避する手段がちゃんと用意されていたりする2
- 例えば
lineinfile
という、ファイルに行を追加する命令(?)を再実行した場合、内容が既に追加されていれば追記は行われない
- "ifだらけ"現象になりにくいため、見通しがよくなる
apt
やgit
などよく使う命令(?)が用意されており、書き方を自然に統一できる
shell
やcommand
は極力使わないほうがよさそう
- ほぼ使わずにできるようになっているし、必要になったら自分の設計が怪しいかもというサインになりそう
実際に書いたPlaybook
VPS(Conoha)に作成したUbuntuへ、毎度やっている初期セットアップ作業をするPlaybookを書きました。
※ユーザー名とsshd_port
は適当に変えてます
※セットアップ直後なのでrootで実行します
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- hosts: all
vars:
- username: user
- sshd_port: 12345
vars_prompt:
- name: password
prompt: "Input user password"
encrypt: sha512_crypt
private: yes
confirm: yes
tasks:
- name: Add user
user:
name: "{{ username }}"
password: "{{ password }}"
groups: sudo
shell: /bin/bash
- name: Add authorized_keys
authorized_key:
user: "{{ username }}"
key: "{{ lookup('file', '.ssh/authorized_keys') }}"
- name: SSHD settings
lineinfile:
dest: /etc/ssh/sshd_config
regexp: "{{ item.regexp }}"
line: "{{ item.line }}"
with_items:
- regexp: "^PasswordAuthentication"
line: "PasswordAuthentication no"
- regexp: "^ChallengeResponseAuthentication"
line: "ChallengeResponseAuthentication no"
- regexp: "^Port"
line: "Port {{ sshd_port }}"
- name: Restart sshd
service:
name: sshd
state: restarted
- name: Configure ufw default rules
ufw:
direction: "{{ item.direction }}"
policy: "{{ item.policy }}"
with_items:
- direction: "incoming"
policy: deny
- direction: "outgoing"
policy: allow
- name: Configure ufw rules
ufw:
rule: "{{ item.rule }}"
port: "{{ item.port }}"
proto: tcp
with_items:
- rule: "limit"
port: "{{ sshd_port }}"
- name: Enable ufw logging
ufw:
logging: on
- name: Enable ufw
ufw:
state: enabled
- name: Restart ufw
service:
name: ufw
state: restarted
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作ってから5回くらい使ってますが便利ですね。
まとめ的な
以前「メンテナンスのことを考えるとシェルスクリプトよりAnsibleの方がいい」という言説を見かけたんですが、確かにその通りだなと感じました。
サーバの初期セットアップをする用途で考えると、 型のあるシェルスクリプト と言えるかもしれません。
食わず嫌いはいけませんね!