昨日のシェル芸ヴェンキョウカイ(問1、問5)で話題になった、BSD系環境のuniqコマンドの使い方について。
BSDのuniqにはキー部分を指定する「-w」オプションがないけどどうするの? っていう話です。

テストデータ

問1;https://github.com/ryuichiueda/ShellGeiData/blob/master/vol.18/Q1/text
問5;https://github.com/ryuichiueda/ShellGeiData/blob/master/vol.18/Q5/text※問1の方のデータで解説します。

内容

概要

問1の模範解答は

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grep -e オトン -e オカン text | sort -u | uniq -w 3 -d

となっています。
uniqの直前で止めると

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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u
001 オトン
002 オカン
003 オカン
003 オトン
004 オカン
005 オトン

となります。
このデータを先頭3文字の数字をキーにして、重複のある行を抜き出したい、というわけです。

uniqの使われどころ

ここで、『先頭3文字の数字をキーにして』ということのために、「uniq -w 3 -d」の「-w 3」オプションが使用されています。

>
     -w, --check-chars=number 判断の終了文字数を指定する。指定しない場合は行末とする

つまり、先頭から3文字をuniqのキーにする、という意味です。……しかしながら、FreeBSD(たぶんMacも)のuniqには「-w」オプションがありません。

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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u | uniq -w 3 -d
uniq: illegal option -- w
usage: uniq [-c | -d | -u] [-i] [-f fields] [-s chars] [input [output]]

残念ですね。

そのほかのオプションで対応する

それっぽいオプションがいくつかあります。

>
     −f num

比較する時に、各入力行の先頭から num 個のフィールドを無視します。 フィールドとは、空白文字で区切られた、空白以外の文字からなる文字 列です。 num を指定するときは、最初のフィールドを 1 として数えま す。

−s chars 比較する時に、各入力行の先頭から chars 文字を無視します。本オプ ションを −f オプションと一緒に指定した場合は、 num 個のフィールド に続く chars 文字が無視されます。 chars を指定するときは、最初の 文字を 1 として数えます。

どこかをキーにする、というオプションはありませんが、先頭から~~を無視する、というオプションはあるみたいです。……というわけで、左右を逆にして、先頭を無視する、という風にすれば対応できそうです。

  • 左右逆転
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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u | awk '{print $2, $1}'
オトン 001
オカン 002
オカン 003
オトン 003
オカン 004
オトン 005

  • 1フィールド目を無視
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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u | awk '{print $2, $1}' | uniq -f 1 -d
オカン 003

  • もっかい左右逆転
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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u | awk '{print $2, $1}' | uniq -f 1 -d | awk '{print $2, $1}'
003 オカン

できあがり!
また、「-s」オプションを使う場合はこうです。

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% grep -e オトン -e オカン text | sort -u | awk '{print $2, $1}' | uniq -s 3 -d | awk '{print $2, $1}'
003 オカン


以上!

参考URL

英語、あんまり得意じゃないので日本語で読めるのはありがたし・・・